10月は忙しく過ぎ去った。東京で資産形成の大型セミナーを開催し、長野、札幌、韓国と飛び回った。なんだか最近、身の回りの出来事が濃い。どんどん濃くなってきている。果物が甘いとろとろのジャムになっていくようにどんどん煮詰まってきている。いいことが増える分、事が大きくなってくると心配ごとやリスクも増える。それも含めて、充実していると感じる。メリットとデメリットはいつだって表裏一体だ。そんななかで、事業も人生も前に進んでいく。

人に会う時、おなじ人と会うにしても、昔とはちがう感情で会っていることにも気づく。いろんな経験をして、自分の考え方や受け止め方も変わっているんだと思う。こうして、人と過ごす時間を経て、人生は濃くなっていくのではないか。

パートナー企業に、投資としての美術品を扱っている会社がある。どのように組み込めば負けない資産形成ができるのか。知見と実績がある。美術品は比較的新しいジャンルの投資商品だが、一般の認知度も高まってきているように感じる。仮想通貨が史上最高値を更新したことがニュースになっているが、資産形成の世界も日進月歩である。昨日の常識が今日の常識であるとは限らない。だからこそ、常に未来を見据えて、考える、動く。

個人的には、効率的にお金だけ儲けられればいい、という思想だと、未来のチャンスをつかめないように思っている。お金儲けオンリー発想だと、もうすでに誰かがやっている手垢のついた手段にしか辿り着けない。そんな時に大事なことが、「なんか好きだな」「なんだかワクワクするな」という計算外の感覚だと思っている。美術品にはそれがある。そこが興味深い。

好きとか、興味があるとか、そういう感覚がないと楽しくない。というか、そもそも、やってられない、という気持ちもある(笑)でも、そうした「好き」とか「なんとなくいいな」という気持ちを持ってやっていくと、気が合う人とつながることができて、輪が広がっていく。そのご縁が重ねって、今の会社と今の自分があるように思う。

合理性以外のなにかを考えるためには、自分自身の精神状態も大切だ。41歳の誕生日を迎えたこともあり、ドバイに戻る飛行機のなかで日の出を眺めながら自分を見つめ直した。健康管理という基本を大事にすること。家族の時間を大事にすること。もっとストレスフリーで判断できるようにしたいこと。忙しい毎日の中でも、仕事と何もしない時のメリハリをつけて、時間を大事にしようと思った。あえて携帯を手放し、オフラインの時間をつくる。やる時は集中すると決めてやりきる。心の持ち様で、パフォーマンスはかわってくるものだ。2024年も残すところあと1ヶ月と少し。後悔のない1日1日を過ごしたい。

真武 大喜